番組制作と放送のルール
番組審議会議事録
このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2016年7月19日(火)開催 / 第596回番組審議会より
「視聴率の最新事情」について
議題
(1)審議事項
1)現行の視聴率調査の仕組みをマーケティング部の担当者から説明。
2)HUT(総世帯視聴率)が長期的に漸減傾向にあることを報告し、タイムシフト視聴の最新の状況についても報告。
3)リアルタイム視聴獲得のためのTBSテレビの取組みを報告。
4)テレビ局のセールス、とくにスポット・セールスと視聴率の関係について営業推進部の担当者から説明。
5)同時に、テレビ視聴の最近の傾向について懇談した。
(2)報告事項
1)BPO放送倫理検証委員会が、日曜のバラエティ番組「ピラミッド・ダービー」を審議の対象とすることを決めたことについて、報告した。
(3)事務局報告事項
1)視聴者からの声について
2)次回審議会の議題及び日程について
出席者(敬称略)
委員長 | 藤原作弥 |
副委員長 | 音好宏 |
委員 | 石田衣良 佐藤智恵 竹田恆和 田渕久美子 寺島実郎 中江有里 藤原帰一 (嵐山委員欠席) |
局側出席者
TBSテレビ
武田社長
佐々木常務
津村取締役
伊佐野編成局長
岩田報道局長
安藤編成考査局長
吉田マーケティング部担当部長
江利川マーケティング部部次長
瀧島営業推進部長
齊藤番組審議会事務局長
藤田編成考査局視聴者サービス部長
委員の主な発言
◇視聴率は放送局にとってきわめて重要なものなので、より精度の高い、視聴者の実態をトレースできるような調査に向けてさらに努力を続けてもらいたい。
◇テレビを取り巻く状況は大きく変わりつつあり、次の形が見えなくなっている。
視聴率を基に進めているテレビ局の編成、営業もこれまでのやり方だけでは新しい時代に対応できないと思う。この次のプランを見つけることが必要。
◇長年テレビの仕事をしてきて、視聴率は「モンスター」だと思っていたが、そのモンスターの正体を知ることができて良かった。「視聴率イコールお金」という営業の視点は新鮮だった。
◇視聴率を獲得するために、放送局の人たちがいかに努力しているかがよくわかった。とくに13歳から59歳までの「ファミリーコア」の視聴率が上がることは重要なことだと思う。
◇情報番組に出演していると、コーナー視聴率が日々話題になるが、余りにも視聴率だけを追いかける番組作りは怖いと思う。一度視聴率がとれなかったらその俳優やタレントは終わり、という判断は間違っていると思う。
◇テレビの歴史を見ると、最初は当たらなかったがすぐに化けた、という番組が沢山ある。最初から数字が出ないとダメ、としてほしくない。
◇テレビは長く寡占ビジネスだったが、インターネットの出現でそのビジネスモデルが破壊されつつある。いま必要なのは、新しいルール作りで、視聴率に関しては、個人視聴率の評価や録画視聴率の測定などが求められている、と思う。
◇視聴率の調査は、統計学的な標本調査をしっかり続けているところに価値があり、社会的な責任を果たしている。結果が早く出ればいい、というものではない。
◇視聴率というと、すべて数字の多寡によって価値判断されてしまう危険性を感じる。統計学的に条件を満たしている、というが、どうも中身がよくわからない。視聴率だけでなく、TBS独自の番組を評価する尺度を開発してほしいと思う。
(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)