番組制作と放送のルール

番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2019年4月15日(月)開催 / 第626回番組審議会より
「平成ニュース総決算!」3月28日(木)放送分について

議題

(1)審議事項
 1)「平成ニュース総決算!」3月28日(木)放送分について
 2)その他
(2)報告事項
 1)番組種別公表制度に基づく10月から3月までの放送実績について
(3)事務局報告事項
 1)視聴者からの声について
 2)次回審議会の議題及び日程について

出席者(敬称略)

委員長音好宏 
副委員長中江有里 
委員石田衣良 江澤佐知子 萱野稔人 喜田村洋一 佐藤智恵 藤原帰一 水無田気流 
尾縣貢(レポート提出) 

局側出席者

 TBSテレビ

 佐々木社長

 國分常務取締役

 伊佐野取締役

 合田編成局長

 本田報道局長

 志賀情報制作局長

 荒牧情報制作局情報一部長

 松本プロデューサー

 藤田編成考査局長

 鈴木編成考査局視聴者サービス部長

 岩村番組審議会事務局長

委員の主な意見(「平成ニュース総決算!」について)

◇日本のジェンダーギャップが、なぜ世界で110位なのか。マドンナ旋風でも破れなかった日本の問題は何か、をもっと掘り下げてほしかった。そうすれば、今日の #MeToo運動から広がる問題まで行けたと思う。

◇この30年間、国際社会が大きく動いたにもかかわらず、それらの報道は随分後ろに退いている印象だ。テレビ報道の中で外報が持つ意味がかつてなく小さくなっている。スクープ映像で作る以上、無理もないかもしれないが、この番組が平成ニュース『総決算』と題されることに違和感を持つ視聴者はほとんどいないのではないかという気がしてしまう。

◇「リーマンショック」と「爆買い」を結びつけた点がよかった。リーマンショック時の大きな公共投資により、中国は世界第2位の経済大国になり、それが爆買いと結びつく。こういう見方を提示してくれると、非常にわかりやすくてよかった。

◇記者が被弾した話題の中での「もう社員は戦場に行かなくなった」という発言は重要な問題提起だ。危険な場所に誰が行くのか、フリーランスが行くのか、報道を担っているのはどういう立場の誰なのか、ここに一言欲しかった。

◇この30年が科学の進歩の年月であったことは示されたが、今後我々が科学とともにどう歩むかというまとめ方があってもよかったように思う。

◇「地下鉄サリン事件」と「渋谷のハロウィーン騒動」を「防犯カメラ」というキーワードでつなぐのにはひっかかりを覚えた。並列させることにより、ニュースが矮小化するのではないか。世間に与えた衝撃度もまったく違うし、もっと正面から扱うべきだ。

◇池上さんにあまり頼らない番組づくりがよかった。TBSのスクープ映像が目玉なのだから、いっそTBSのアナウンサーが司会でもよかったのではないか。

◇もう一歩の踏み込みが欲しい。例えば、監視カメラについてであれば、その活用状況だけでなく、プライバシー問題にも言及してほしいし、ドローンも、その便利さだけでなく軍事利用にも触れてほしい。

◇TBSで昨年「池上彰と“女子会”」という番組があった。そこでの池上さんはちょっとたじたじになるような新しい面を見せていた。そのノウハウを活かす手もあったのではないか。

*TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。 (TBSテレビ番組審議会事務局)