番組制作と放送のルール
番組審議会議事録
このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2019年7月16日(火)開催 / 第629回番組審議会より
「災害報道」について
議題
(1)審議事項
1)「災害報道」について報告
2)その他
(2)事務局報告事項
1)視聴者からの声について
2)次回審議会の議題及び日程について
出席者(敬称略)
委員長 | 音好宏 |
副委員長 | 中江有里 |
委員 | 石田衣良 江澤佐知子 尾縣貢 萱野稔人 喜田村洋一 佐藤智恵 水無田気流 藤原帰一 |
局側出席者
TBSテレビ
佐々木社長
國分常務取締役
伊佐野取締役
合田編成局長
本田報道局長
佐藤報道局総合編集センター編集部統括編集長
中山編成考査局長
鈴木編成考査局視聴者サービス部長
岩村番組審議会事務局長
委員の主な意見(「災害報道」について)
◇現場の報道と、そこからやや離れた、全体の被害状況の報道のバランスは大変難しい問題だ。また、SNSによる情報には真偽の不確かなものがある中、テレビ受像機が目の前にない人に対して報道機関としての報道をどのように行うのか、より検討してほしい。
◇非常時には、女性や外国人、子どもや障害のある方、高齢の方などの安全や権利がないがしろにされる傾向がある。そういう問題について、平素から方策を考えておいてほしい。
◇災害から時間がたつにつれ、ニュースがどんどん感情寄りになり、事実と感情の境目がわからなくなっていくところがある。東日本大震災が人の心に与えたダメージは、こういう感情報道によって実際の形より大きくなったのではないか。事実の報道と人の心を扱う部分のバランスを考えてほしい。
◇震災の際に私は医師として、持病のある方や妊婦の緊急医療などのためチームを組んで被災地に行ったが、こういう情報はどこで、どう伝わるんだろうと思っていた。サポート体制が整っているのに情報発信ができず、受け手が必要な情報を得られなければ、救われる命も救われない。こうしたことも踏まえて、災害報道を考えていってほしい。
◇きちんとした情報の発信はもちろん重要だが、記者の安全も確保しなくてはならない。災害報道であっても「この取材をせよ」という指示を、社員にどこまで、何のために言えるのかは常に考えておかないといけない。
◇ネットなどによる風評被害を防ぐ役割にも期待する。
◇チームJ、チームJNNという非常に手厚い多層構造を作っていることを評価したい。
◇テレビというメディアは、どうしても映像に頼る部分があり、いかに悲惨な映像を撮るかとか、いかにインパクトのある映像を選ぶかということに重きを置きがちなのでそこは留意してほしい。
◇地元のケーブルテレビとの連携や、Lアラートの活用などを通じての行政災害情報とのスムーズな連動の可能性もあるのではないか。
*TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。 (TBSテレビ番組審議会事務局)